町内スポーツクラブを巻き込み、町の部活動の受け皿としてのスポーツクラブを発足。町が抱える人口減少問題を解消するとともに、地域活性の起爆剤とすることを検討する。
二宮町の現状と課題
二宮町は、神奈川県の県西に位置する人口27,583人(2020年5月現在)面積9.08㎢の自治体です。相模湾に面し、温暖な気候で東京から70㎞(約1時間20分)の距離であるが、近年は少子高齢化、人口減少が止まらず2014年の日本創生会議では「2040年に消滅の可能性がある自治体」と指摘されています。
今回の実証事業における二宮町の課題とゴールは3つあります。
①人口減少・少子化に伴う部員数の減少
②学校教員の働き方改革
③地域スポーツクラブの効果的・効率的な運営
ラビッツクラブ湘南二宮
ラビッツクラブ湘南二宮は、2015年11月行政と町民有志で設立準備委員会を発足。「町民の町民による町民のためのスポーツクラブ」の理想を掲げ2017年に会活動開始いたしました。今回は、部活動の地域クラブ移行の受け皿に向けた課題抽出と検証、フットサルの種目の実施運営の業務を行いました。
実証概要モデルの検証
今回の実証事業の中で、地域の課題をふまえ、まずは目指すべき姿を構築いたしました。地域クラブが継続できるモデルを前提として、産学官がヨコで連携すること、学校教育と社会教育がタテの連携を行うことをポイントとして検討しました。JTBとしては、このスキームの構築に向けてステークホルダーとなるパートナーへヒアリングを行ったり、サステナブルな経営を考えマネタイズ方法を企業側にヒアリンを行い検証を行いました。
実証事業の運営内容
二宮中学校・二宮西中学校の全校生徒に声をかけて、フットサルの種目を実施しました。ラビッツクラブ湘南二宮が指導を行いました。
中学校の学習指導要領に、クラブのコンセプトを組み合わせ、指導マニュアルも作成して実施。指導のクオリティを維持すること、新しい指導者や他の種目の指導者にも共有することで、全体の指導レベルをあげることに努めました。
また、参加生徒からは「初めてフットサルをやったが、とても楽しかった、継続してもらいたい」「フットサルの基本を教わり、サッカーに活かしたい」「ボールをたくさんさわれて、ゴールもたくさん決めれて楽しかった」との声が上がりました。
実施アンケート(教員、生徒、保護者)
教員には「部活動の地域クラブ移行」説明後に現状の部活動の取り組みに関する率直な感想やご意見をいただき、今後に向けた課題や多くの示唆をいただきました。
生徒と保護者には、実施事業終了後にアンケートと実施時のインタビューにもとに検証を行いました。生徒からはフットサルの満足度が80%だったこと、部活動に対する姿勢が「スポーツを楽しむ」ことであることがわかりました。また保護者は、部活動に期待することは「友達づくり」や「体力向上」であり、競技レベルを求める方は少ないことがわかりました。
勝利至上主義を求めるよりも、エンジョイ志向の傾向であることが明らかになりました。
JTB地域交流のサイトと、
ラビッツクラブ湘南二宮のサイト
http://rabbits-ninomiya.com/
JTB地域交流のサイトと、
ラビッツクラブ湘南二宮のサイト
http://rabbits-ninomiya.com/
実証事例名 | 二宮町の部活動の受け皿としての地域スポーツクラブの創出と地方活性への可能性の検証 |
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受託事業者名 | 株式会社JTB |
実証パートナー名 | ラビッツクラブ湘南二宮 |
実証年度 | |
事業カテゴリー種別 | |
実証地域 | 神奈川県二宮町 |
実証校 | 二宮町教育委員会、二宮町立二宮中学校、二宮町立二宮西中学校 |
対象 | |
対象学年 | 中学校1年〜3年 |
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