社会課題やSDGsを活用した探究活動と受験勉強を両立できる教材を開発することで、
教科横断的接続と教科教育のエッセンシャルミニマム化を目指します。
本実証では、実証校とZ会グループで「社会課題やSDGsを活用した探究活動と受験勉強を両立できる教材」を開発しました。
実証校が目指す「自律型学習者/HAPPINESS CREATOR」の育成に資する、
探究活動と教科の学びがシームレスにつながる教材です。
開発した教材
開発した教材は大きく4つの要素からできています。
1.探究する社会課題としてのSDGs
2.ICTを用いて探究的に取り組む「お題」
3.SDGsと関連した教科内容(Z会グループ教材を使用)
4.SDGsや教科内容が受験に結びついているかを確認する入試問題演習
まず自分が興味のあるSDGsの中から探究したい「お題」を選択し、取り組みます。
「お題」を探究するには教科の知識も必要となり、SDGsと関連する教科内容が精選されており、自然と学ぶことができます。
チャレンジしたい生徒は入試問題演習にも取り組み、学んだことと受験が結びついていることも実感することができます。
本実証では、上記教材を「世界史A」「日本史A」「化学基礎」「生物基礎」の4科目で開発しました。各科目10のSDGsと関連づけられています。
学習指導要領の網羅性
開発した教材を活用し探究活動に取り組んだ際の、学習指導要領との関連を学習指導要領コードをもとに検証したところ、8割以上の項目に触れることができることが確認されました。
一方で、学習指導要領の項目の中でも、SDGsと結びつけやすい項目に偏りがあることも明らかになりました。
開発した教材の活用方法や可能性
開発した教材は様々な場面で活用できることも示唆されました。
具体的には、
1.該当教科/単元の授業1コマで使い、成果物を後日、課題として提出する方式
2.複数回の授業内完結で使う方式
3.総合・探究などの時間に好きなお題を生徒が選んで挑戦する方式
4.入試期間の自宅学習期間や、長期休業中の自主課題として活用する方式
5.課題時期を揃えることで、各教科で本課題を提示する方式(教科横断的な活動の取り組みの1つとして)
など様々な時間での活用ができます。
実際の生徒の皆さんの成果物
下記は実際に実証校の生徒の皆さんに取り組んでいただいた成果物です。
生徒さんの持っている興味・関心により、取り組み方やアウトプットが様々であることがわかります。
また、同じSDGsの異なる科目に取り組んだ生徒同士で成果物を共有することで、科目間のつながりを実感することもできます。
生徒の声
本実証では、実証校の教員とZ会グループのスタッフだけでなく、実証校の生徒の皆さんの声もいただいています。
・自身の関心とSDGsと教科の学びを結びつけることを経験できた
・複数の課題から自分で選べるのがよい
・成果物がよくできると達成感がある
・学んだことをポスターやスライドで表現するのが楽しい
といったポジティブな声がある一方で、
・見本があるとイメージしやすい
・問題文が長い
・どんな課題かひと目で見分けられるとよい
など改善点もいただきました。
実証校ではiPadの一人1台環境が導入され日常的に使用しています。
通信環境は学校内ではWi-Fi、家庭では各家庭のWi-Fiを使用しています。
「お題」の成果物の作成にはKeynoteやPagesなどiPadの純正アプリを使用しました。
実証中の遠隔のコミュニケーションではZOOMを、課題提出にはGoogleClassroomやGoogleDriveを活用しました。
https://www.e-network.jp/index.html
https://www.zkai-gr.co.jp/
実証事例名 | 社会課題やSDGsを活用した探究活動と受験勉強を両立できる教材の開発実証 |
---|---|
受託事業者名 | 株式会社Z会 |
実証パートナー名 | 株式会社エデュケーショナルネットワーク |
実証年度 | |
事業カテゴリー種別 | |
実証地域 | 東京都 |
実証校 | 新渡戸文化高等学校 |
対象 | |
対象者 | 初中等 |
対象学年 | 高校1年生 |
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